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「前のめりな上昇」に違和感も? 2024年の公示地価、専門家・投資家はどう見る/楽待

2024/04/11 不動産投資

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半導体企業の進出エリアでの上昇が特に目立った

地価が上昇したエリアで活動する投資家や不動産の専門家は、今回の発表をどのように受け止めているのだろうか?

 

PHOTO:maroke / PIXTA

 

先日発表された2024年の公示地価。全国平均は前年比2.3%の上昇となり、熊本県や北海道など、半導体企業の進出エリアでの上昇が特に目立った。

 

【関連記事】2024年の公示地価発表、全国2.3%上昇で3年連続のプラス

 

地価が上昇したエリアで活動する投資家や不動産の専門家は、今回の発表をどのように受け止めているのだろうか?

 

 

 

地価上昇の北海道エリア、オーナーの声は

 

住宅地の地価上昇率トップ10に、北海道では千歳市をはじめとする7箇所がランクインした。

 

北海道に物件を所有する広之内友輝さんは、今回の公示地価を受けて「凄いと思った反面、まだまだこれからという気持ちもあります」と語る。

 

「半導体工場が誘致された例として熊本県の菊陽町がありますが、道路や電気などのインフラがすごい勢いで整備されて、多くの資金が投入されていました。千歳市もまだまだこれからじゃないでしょうか」

 

 

住宅地の地価上昇率トップ10

 

こうした盛り上がりを受け、すでに千歳市に物件を持っている投資家については「今が絶好の売り時だと思います」と言う。

 

一方、買い手にとっては物件価格が高くなるのに加え、現在は千歳市で新築の利回りがかなり下がっていることもあり、新規参入は難しそうだという。

 

「私は今までは利回り20%以上でなければ買わないと決めていましたが、数年前から水準を落とさないと買えないようになってきました。今は12%台の物件も投資対象になっています」

 

これから北海道で不動産投資を始めたいという投資家は、どのようなエリアを選ぶのが良いのか。

 

「苫小牧市など、道央の中でも地価上昇率が高すぎず、アパートの供給数が多いところがおすすめです。北広島市などになると中心部に良いアパートがあまりない印象なので、私自身、今から狙うのであれば苫小牧市や千歳市などで利回りの高いところかなと思っています」

 

 

 

「実態を伴っていない数値」との声も

 

今回の結果を、投資家はどう見ていけばいいのか。不動産調査会社「東京カンテイ」の井出武さんに話を聞いた。

 

 

不動産調査会社「東京カンテイ」の井出武さん

 

「バブル崩壊以降の長いあいだ、地価上昇率の全国平均はマイナスが続いていました。それがここで2年連続プラス、今回は2%を超えたということで、これは相当強い力が働かないと難しい数値だったと思います」

 

三大都市圏や地方四大都市で上昇率が大きく伸びており、こうした場所の牽引があったからこそ実現できた数値ではないかという。

 

また、観光地でも地価が上昇しており、「インバウンドや地価はほとんどコロナ前に戻ったという感覚だと思います」と語る。

 

背景にあるのはコロナの5類移行だ。国外の人はそれ以前も観光地に来ていたが、5類移行によって国内の人の動きが活発になったのだという。このことが、地価上昇の大きな要因だったのではないかと語る。

 

しかし一方で、観光地の地価上昇に関して違和感も覚えるという井出さん。

 

住宅地の地価上昇率トップだった北海道富良野市をはじめとし、数値が実態を伴っていないように感じる地域があるという。

 

 

JR富良野駅(PHOTO: PIXSTAR/ PIXTA)

 

「地価上昇の背景としてインバウンドが戻ってきているというのはあるかもしれませんが、それにしても盛り上がり方が通常のシナリオ通りではない部分があるんです」

 

井出さんによれば、観光客が増えたというだけでは地価はそれほど上がらない。観光客が増えたことで周辺に宿泊施設や商業施設ができ、そこに勤める人が周辺に家を買い、住宅地の地価上昇に波及するというのが通常のシナリオだという。

 

そうした流れもなく、いきなり住宅地の地価だけが大きく上昇しているところに違和感を覚えているという。

 

「特に20代の人口流入が多い都市は地価が上がりやすいという過去の調査がありますが、富良野市は人口も世帯も減っています。なのに地価は上昇しているという、何か歯車がかみ合っていないような印象です」

 

 

北海道富良野市の人口・世帯数(楽待「賃貸経営マップ」より)

 

インバウンド需要の高まりなどによって期待値が上がったことでおそらく国内外から先行的に土地の買いが入り、前のめりな上昇が起きてしまっているのではないかと語る。

 

「こうした前のめりな上昇が、去年ごろから観光地で見られるようになりました。『本当にこんなところにお客さんが来るのか?』と思うような地域の上昇から、バブルのような印象を受けています」

 

こういった地域は、今後地価が下落するリスクはあるのか。井出さんは、「可能性はあると思います」という。

 

「そもそもの地価水準が安いところでは、少し地価が上がっただけでも上昇率がかなり大きくなります。単年の集計で上昇率ランキングのトップに入ったとしても、それで終わりということも珍しくありません」

 

特に地価上昇が実態を伴っていない場所では、今後長期にわたって地価が上昇していく可能性は低いのではないか、ということを認識しておく必要がありそうだと語った。

 

 

楽待の「賃貸経営マップ」では、2024年最新の公示地価を公開している。全国の地価情報を手軽にチェックでき、地域ごとの比較や推移を簡単に確認できるため、ぜひ活用してほしい。

 

 

 

 

 

引用元:【「前のめりな上昇」に違和感も? 2024年の公示地価、専門家・投資家はどう見る |楽待不動産投資新聞 (rakumachi.jp)

 

 

 

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